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2005-07-15

[小咄]ワンテンポ遅れ

「お、……くんやんか」

 ふと差し向けられた関西訛りに、僕は読んでいた文庫本を閉じて顔を上げた。Nさんだった。

「ええと?」

 同じ場所で研修を受けていたはずの彼女がこの駅で乗ってきたことについて、抱きかけた疑問を先回りして彼女は答えた。

「あんな、快速が来たから、こりゃええわ、って乗ったんやけど、この駅で各停に連絡せえへんかってん。一本あとでも同じやってんな」

 なるほど。僕がうなずく暇もあらばこそ、彼女は僕の隣に座った。十八時を回って、普通ならラッシュの時間なんだろうけれど、逆に都心へと向かうその列車は比較的空いていた。向かいの席には学生らしき男の子が、分厚い本──参考書か何か──をひざの上に載せたまま、うつらうつらと舟を漕いでいた。別の席では若い主婦らしき女性が、買い物袋を足元に置き、携帯電話を操作していた。

 窓の外には、新しい住宅に混じって田畑の緑が風に揺れている。少し前まではその比率は逆だったような気もする──少し前、という表現の具体的な期間もだんだん長くなってきた──。

「キミ、結構面白いやつやったんな。初めて知ったよ」

「そうかな」

 僕は実際のところ、彼女とまともに話したことなんてほとんどなかった。彼女と僕とは同い年だったけど、会社では彼女の方が先輩だった。新入社員研修の中で、先輩たちが忙しく動き回る事務所のデスクでなすすべもなくぼんやりしていたとき、広いフロアの反対側から近づいてきた彼女が僕に渡したものは、コピーミスした紙を切ったメモ用紙とボールペンで、「電話くらい受けなあかんよ」と、やんわりと叱られた。

 彼女に関する記憶といえばこれくらいで、そのうちに新人研修が終わって別の部署に配属されて、以後直接顔をあわせる機会なんてほとんどなかったし、たまに事務所に電話をしたときに取り次いでもらったのが何回か、という程度だった。

「自分とおんなし匂いのする人、久しぶりやわ」

 京の訛りを隠そうともせず、彼女は東京で飄々と暮らしている、らしい。彼女は上手くやっている、とか、簡単に羨ましがったってそれはあんまし誉めたことにならない。だいたい、僕は他の人を簡単に羨ましがりすぎるのだ。

「そりゃ、心強いな」

 とかなんとか、相変わらず当たり障りのない相づちを打ちながら、でも僕だってそうやって認識されるのが嬉しいのだから、そういうことはもっと正直に、ストレートに表現すべきなんだろうか。ああ。


2005-07-27

[雑記]エネルギーソリューション&蓄熱フェア05

 久しぶりにビッグサイトに行って、紙袋いっぱいに本を詰め込み、コスプレっぽいお姉さんたちを眺めつつ、企業ブースを端から端まで回ってきました。

 ……といってもコミケではありません。戦利品はこんなんですけど。

 蓄熱フェアの戦利品

 とゆことで東京電力とか電機事業連合会とかが主催している蓄熱フェアに行ってきました。

 てゆか暑いよ! 台風一過だよ! いい天気だよ!

 ビッグサイトinいい天気

 りんかい線の国際展示場からビッグサイトへ続く屋根付きのプロムナードですけど、広告がみんなビルメンテナンス関連になってました。これがコミティアだとAirのDVDとかになってるわけですな。

 そんなどうでもよい発見をしつつ会場の西ホールに到着です。

 お馴染みの西ホールのはずなんですが、、、

 変わり果てた西ホールその1

 スーツだ!

 変わり果てた西ホールその2

 スーツだらけだよ!

 変わり果てた西ホールその3

 アキバ系じゃなくて言うなれば新橋系。スーツのおっさんばかりです。

 ここで新時代の空調や熱源を司る最新機器が展示されているんですけど、各企業がそれぞれに趣向を凝らしてまして、文化祭の発表みたいなパネルや実物展示の他、寸劇仕立てのプレゼンテーションもありました。

 tepco空調スペースの寸劇

 先生役の人がジャージなのはたぶん「ごくせん」のせいです。

 こういう寸劇の脚本って誰が書いているんだろう?

 てゆかこの役者さんたちは社員さんかなあ? 社員の家族や友達に劇団員がいれば頼んだりもするんだろうか。

 導入の部分はわりかし簡単な言葉づかいなのですが、製品の説明になると突然専門用語連発でもう台無しです。

  

 時代は「オール電化」ということで、どうやらオール電化の学校なんてものも登場したらしいです。

 なんだよ、小中学生の分際でクーラーつきかよ、いい身分だな!

 小学生とオール電化

 「広い」「すげえ」「気持ちいい」……感想も小中学生だよ!

 オイダキコムさん大活躍

 そしてお待ちかね、日立のブースに到着です。

 ここでもオイダキコムが絶好調です。

 調子に乗って山ほどパンフレットもらってきましたのが冒頭の写真です。片っ端から取ってたら何枚かかぶりました。

 社員さんからは関心のあるふりをしてエコキュートの話をいっぱい聞いてきたはずなんですがほとんど覚えていません。

 一応ヒートポンプの仕組みは勉強してますので、パンフレット見ながら復習しておきます。

 漏れてる

 日立さん、漏れてるよ! なんか漏れてる!

 ぴちょんくんと子供

 ダイキンのぴちょんくん大人気。

 三菱ブースのお姉さん

 三菱さんは色々とブースが出てたんですが、ここではお姉さんが笑顔を振りまいていました。

※後日追記:このお姉さんはなんかポーズ決めてますが、この時、僕の隣ではカメラ小僧がお姉さんに撮影をお願いしていました。モーターショーとかではよく話題になりますが、こんな空調フェスタでもカメラ小僧が来るようです。

 新菱冷熱ブースのお姉さん

 新菱冷熱の「ザ・自由雪計」こと氷蓄熱システム。

 コンパニオンのお姉さんが一生懸命説明しています。

 普通のスーツ姿のお姉さんもいたんですが、やっぱりこういう格好してる方が目立ちますね。

  

 で、このあと東館で同時開催していた「下水道展」っていうのにも行ってきたんですが、それは感想と共にまた後日。

 下水は専門外なので製品よりもお姉さんばかり撮っています。


2005-07-28

[雑記]下水道展

 とゆことで続きですよ。

垂れ幕

 下水道で使われる機器や技術の展示会で、専門外ではあるんですけど、ここまで来たついでに遊びに行きました。

 東1,2,4,5ホールを使った、規模の大きい展示会です。

ロータリプレスフィルタ

 ポンプくらいはわかりますけど、下水用のポンプは特殊なものが多くて、見てもよくわかりません。

 「ロータリプレスフィルタ」いわれても、「うちじゃ使わないなあ」くらいにしか感じません。

 全般的にそんな感じなんですけど、面白かったのは新明和工業の高効率・高通過性水中ポンプ。でかい水槽で実演をしてて、ここでもコンパニオンのお姉さんが説明してくれてます。

新明和の高効率高通過性水中ポンプ

 たぶん写真を見てもよくわからないと思いますけど、このポンプ、軍手やらスポンジやらタオルやらをガンガン吸い込みます。

 普通だったらポンプに絡まってメーターリレーが動作し、警報出して止まってしまうんですけど、このポンプにはそんなの無縁なんだそうです。

 こんなポンプだったらぜひ汚水槽につけたいですね。汚水槽っていうのはその名の通り汚水、つまりはトイレとかで使った水をいったん溜めて、ポンプで組み上げて下水道に排出する水槽のこと。

 で、この汚水槽、結構色んなものが流れ込んできます。皆さんトイレで流した水は四次元ポケットか何かに吸い込まれていると誤解してるんじゃないかと思えるくらいに。中にはタオルとか紙オムツとかもあったり。

 で、この手の異物がポンプに絡まるともう大惨事。ポンプを逆転運転して上手く取れればいいですけど、取れなかったらもう直接降りて手で除去するしかなくなります。これがまたずいぶんといい値段するらしいですよ。

 まあそんな業務トークはさておき、気を取り直して三機工業株式会社です。

矢羽根袴!

 矢羽根模様ー!

 写真は残念ながらピンぼけ気味ですが、ここのお姉さんは矢羽根模様の袴姿です。このお姉さんがうちわを配っていました。

 たぶん製品も置いてあったと思うんですけど一つも覚えていません。

明和電機の制服っぽい

 新明和工業の別のブース。ちょっと作業服っぽくて、社名とあわせて明和電機展の受付のお姉さんを思い出しました。

神鋼電機のお姉さん

 神鋼電機のお姉さんは呼び止める人を探していました。

 ここのブースでは水処理施設の予備電源としての風力発電機が展示されてました。この手の施設は半ばイメージ商売ですから、自然に優しいことを売りにしている製品もかなり目につきました。

クボタのプレゼン

 クボタのプレゼン風景。

 綺麗なお姉さんが汚水処理の詳しい仕組みを説明している姿は、他ではなかなかお目にかかれません。

OECって何?

 OECことオリジナル設計株式会社。もう社名すら聞いたことありません。

三菱の寸劇

 下水道展でも三菱が出展。そして寸劇。

「下水を溢れさせ、世界を破滅させてやるぞー!」

「そうはさせるか! この超高速凝集沈殿装置と差動回転式汚泥脱水機があれば、従来の3倍の処理が可能なのだ!」

 もうわけがわかりません。

下水道用ポリエチレン管・継手協会

 今回のお気に入りの写真がこれ。

 なんか暇そうな感じ、仲睦まじそうな雰囲気がなんとも言えません。

 そして「下水道用ポリエチレン管・継手協会」。とてもピンポイントな協会です。

 下水道業界ではこれが流行なのか、他にもピンポイントな協会がたくさんありました。「塩化ビニル管・継手協会」なんてもう何が違うんだかわかりません。

シールド工法協会

 シールド工法くらいならなんとか。小さな実機がウインウイン動いている様は愉快でした。

子供の集まるスポット

 国際展示場駅を降りたときからなんか親子連れが多いな、と思っていたんですけど、意外にも目的はこの下水道展だったようです。

 よくは見てないんですけど、噂のでんじろう先生も来ていたらしく、一角には子供向けの展示スペースもありました。

 まあ入場は無料ですし、隣の駅ではお台場冒険王がやってるし、一日時間をつぶすにはちょうどよい場所なのかも知れません。

 

 写真は撮っていませんが、他にも発見がありました。

 現在、冷媒というとほとんどがフロンです。一応オゾン層をあまり傷つけない別のフロンに移行しつつありますが、それでもいずれはフロンをなくす方向に向かうだろう、ということで、アンモニアを冷媒にした空調機がありました。

 フロン以外の冷媒というと、実用段階ではこのアンモニアしかないということで、貴重な発見です。アンモニアだと毒性があったり、水と反応しちゃったりで色々大変な気もしますが、どうにか上手くやっているようです(例によって20分くらい話を聞いたんですけど覚えていません)。

 あと、「遠赤外線協会」のブースはかなりのんびりムードで、一通り遠赤外線の講義をしてくれたあと、「遠赤外線とあなたのとこの設備はあんまり関係ないね。ハハハ」などと乾いた笑いを寄越してくれました。暇だったのでしょうか。

 特に目的もなくふらりと遊びに行ったわりには、どちらもなかなか楽しめました。ある意味斬新なデートスポットになるかも知れません。

 またこんな展示会があったら、都合が合えばぜひ遊びに行きたいものです。

 ちなみに入場者数は、初日の26日が13438人、27日が28316人、28日が31698人で、合計73452人です。

 初日も結構人が多いように感じたのですが、三日目はその2.5倍近い人出だったのですか。大盛況だ。



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